注目の新人デザイナー、ミギュエル・アドローバー

2011.05.17

カルティエやモンブランを有するリシュモングループは手堅くポイントを稼いでいきそうです。バリーを買収したテキサスパシフィコは早くも撤退の予感すら感じさせます。しょせんペットフードの売り上げが大半を占めるという企業グループが、予測不能な“乱数要素”が大きいブランドービジネスを一般企業の計数管理で成功させようというのが無理な話なんです。投資と利益回収との絶妙な分岐点を見いだすのは動物的な嗅覚を持った一握りのプロフェッショナルだけに与えられた能力ですから。それから一時期は華やかな話題を振りまいたニューヨークのペガサスグループですが、やはりニューヨークベースでクリエイターを捜すのではタマ不足というところでしょう。せっかく鉦や太鼓を叩いた注目の新人デザイナー、ミギュエル・アドローバーにしても、アメリカで起きた同時多発テロが間接的に影響して、あれはどの注目ブランドを閉める決断をしてしまった。ミギュエルには心から同情したい気持ちです。文字通り“百日天下”になってしまったわけですから。どうでしょうか、再度アイザック・ミズラヒかスティーヴン・スブラウスを復活させてみては。ですから一概にブランドコングロマリットとくくっても、今後はそれぞれの方向性によって全く違った戦略や戦術を取っていくことになると思います。本当に最近は業界紙『WWD』本社からのファクス一本で“明日何か起きても驚かない”世界になっています。