壁の間に室内の水蒸気が入り込むことによって結露が発生するとしたら、壁の中はもともと乾燥した状態なのだろうか。そんなことはない。日本は湿気の多い国である。梅雨もあれば、秋の長雨もある。室内外だけでなく、壁の内側も湿気でいっぱいだ。結露とは、空気中の水蒸気が、温度の低ドによって水滴になることである。これは、中学の理科で習う伐度のことだ。空気中に含むことのできる水蒸気の量は、温度によって変わってくる。温度が高ければ、多くの水蒸気を含み、気温が下がれば少なくなる。温度が下がって空気中にいられなくなった水蒸気が水滴となり、壁や窓に付着する。それを結露という。壁の中はどうだろう。壁の中の空気にも、当然湿気が含まれている。日中、太陽に照らされると壁の温度はにがり、湿気は水蒸気の状態でいられるが、夜になると冷えるので、結露が発生しやすくなる。壁の中に生じた水滴はどこへ行くのか、これが一番問題なのである。家を造っている材料が無垢の木なら、木に調湿作用があるので、湿気を吸ってくれるのだが、合板やパーティクルボードなど、接着剤で作られた材料だと、湿気の訓整がされにくいのだ。合板は、厚さ1ミリにもならない薄い板一面に接着剤が塗られているので、湿度の調整はほとんどできない。木くずを接着剤で固めたボードなどは、なおさら水分を吸わず、湿気の行き場所がない。壁内にグラスウールの断熱材が使われていれば、断熱材はその行き場のない水を吸って、びっしょり濡れてしまう。これはグラスウールに問題があるのではなく、非常に少ない新建材でできた住宅に結露を生じさせる根本的な原因があるからなのだ。